近年、子どもが伝統的な着物を着る機会が少なくなった。 それでも、お正月に着物を着たり、子どもの無事の成長を願ってお宮参りや七五三のお祝いには男の子も女の子も着物を着ている光景を目にする。その時の子どもの着物は晴れやかな色彩と文様で飾られている。
男の子の着物は地色は黒や紺で、文様は強く逞しく元気に育って欲しいという願いで端午の節句の文様や武者絵で、また宝船・万歳・宝袋のように福寿を願うおめでたい（吉祥）の文様で飾られている。女の子の着物は可愛く、健やかに育って欲しいとの親の願いで、赤や桃色の華やかな地色に菊や牡丹の花に束熨斗・毬・独楽・鈴・折鶴・花車・鳩・薬玉などの女の子らしい可愛いい文様を友禅染の技法で繊細で多彩華麗に表している。
これらの子どもの着物の下絵は昭和時代のものである。

※実物の子どもの着物も参考に展示していますので下絵と比べて下さい。

出展作品
1　京友禅　端午節句（鎧・兜・軍扇・御所人形・太鼓）文様下絵（男児着）
2　京友禅　武者（合戦）絵下絵（男児着）
3　京友禅　宝舟・万歳・小槌・宝巻・七宝・宝袋・松鶴文様下絵（男児着）
4　京友禅　手毬・鳩・菊花・桐・橘・牡丹文様下絵（女児着）
5　京友禅　扇・鈴・熨斗・手毬・菊花・牡丹・青海波文様下絵（女児着）
6　京友禅　牡丹・菊花・七宝・折鶴・鈴・流水文様下絵（女児着）
7　京友禅　鈴・独楽・牡丹・菊花・橘・花飾り文様下絵（女児着）
8　京友禅　花熨斗・花飾り・牡丹・菊花・藤・花菱・亀甲文様下絵（女児着）

他