平成23年12月1日(木)~12月24日(土) 図書館4階展示コーナー
教会暦では、凍てついた大地が暖まり、植物が芽吹く春、キリストの復活を祝う復活際(イースター)がめぐってくる。復活祭が最も重要な祝祭日といわれる一方、キリストの復活は「聖墳墓参り」や「ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな)」などによって表され、長い間それ自体があからさまに表現されることはなかった。復活祭劇においてキリストの墓を訪れるマリアたちは重要な役を演じ続けたのである。
15世紀の<トリノ=ミラノ時祷書>に見られるように、十字の幟を手に棺から立ち上がるキリストの姿が描かれるようになるのは12世紀半ばごろからである。復活に関しては4福音書に記述があるが、内容は微妙に異なっている。ここでは「マルコによる福音書」の記述を紹介する。